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戦評

平成27年度関西学生春季リーグ第1戦 対京都産業大学

インカレで大阪体育大学に延長の末に惜敗し、2014年は終わった。その悔しさを胸に冬の間練習を重ね、いよいよ2015年の戦いが始まる。春季リーグ第1戦、相手は京都産業大学である。関大はこれまで主力として活躍してきた4回生が抜け、メンバーが多数入れ替わっている。それぞれに力はあるものの経験不足は否めない。その不安をいかにして解消するか。そこが焦点となる試合である。

立ち上がり三回生須田が見事なミドルシュートを決め先制する。また三回生恩塚、四回生柏木を中心とするアグレッシブなディフェンスが機能し、相手ボールを次々と奪取する。二回生GK出原も好セーブを連発し序盤は関大ペースとなる。四回生西塚の速攻などで相手を突き放しにかかるが徐々にミスが出始め逆速攻を浴びる。一度は7点リードまで広げたものの少しずつ差を詰められ13対9と4点リードで前半を折り返す。

ハーフタイム、セットディフェンスが機能しているためにペースを握れていること、しかしオフェンスミスにより相手にチャンスを与えてしまっていることを指摘する。そして後半はオフェンンスミスを極力少なくすることで相手の速攻での得点を少なくしようと確認し合って後半へと臨む。

後半開始直後、四回生森が見事なカットインを決める。その後もこの日がデビュー戦となった一回生重岡や三回生田辺らが続き、関大がペースを握る。しかし中盤以降シュートミスを始め退場者を出すなどで相手にペースを握られてしまい、少しずつ差を詰められてしまう。最終的には25対23で関大の勝利となった。

今日の反省点はオフェンスでのミスに尽きる。序盤にディフェンスが機能し、関大ペースとなったのも束の間、ミスで速攻を浴びるという悪循環に陥ってしまった。経験不足ゆえのミスもあったが何よりも意思の疎通に欠けた部分が大きいだろう。3月に多く練習試合を重ねたがやはりこの傾向は見られた。練習で多少なりとも埋めることはできたもののまだまだであった。この経験を練習に生かさねばならない。これまで以上に練習中のコミュニケーションを密にし、連係が良くなるようにしていくことが必須課題である。

逆に良かった点はセットディフェンスの安定感だろう。相手エースに強打を浴びるシーンもあったが、全体的に見れば十分機能していたと言えよう。アグレッシブに動き、相手ボールを奪取する。また苦しい体勢のシュートを打たせ、GKで勝負するという形ができていたことはこれからの戦いに向けて明るい材料である。これからはこの形をより進化させることが求められよう。精進したい。

今日のゲームはベストではなかったが、シーズン初戦を勝利で飾れたことはやはり素直に喜ぶべきである。また序盤ペースを握りながらも最終的には相手に詰め寄られ、きつい精神状態を経験したこともある意味プラスとなるのではないだろうか。「勝つのは本当に大変なんだ」という当たり前のことをまだチームができあがっていないこの時期に再確認できたことは非常に大きい。これからはこの経験を練習に生かすことが求められよう。そしてチームとしてレベルアップを図り、一戦一戦レベルアップしていきたい。

(男子部監督 中川昌幸)