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戦評

平成27年度関西学生春季リーグ第3戦 対大阪経済大学

春季リーグ第3戦、相手は大阪経済大学。距離的に非常に近いこともあり、日頃から練習試合を多く組んでいただいている。学生同士も気心が知れている。そのためか試合ではお互いに絶対に負けたくないと常に熱い試合となる。力のある相手に対し、絶対に気持ちで負けないことが求められる試合である。

立ち上がり関大は四回生柏木がリバウンドをねじ込み好スタートを切る。しかし経大もすぐさま返し、序盤は一進一退の攻防となる。中盤、関大ほ三回生須田、田辺の両サウスポーが着実に得点し、差を広げる。守っても三回生GK衣笠が好守で盛り立てる。中盤以降流れに乗った関大が前半を16対12と4点リードで折り返す。

ハーフタイム、リードしているものの失点の多くが自らのミスからの逆速攻であること、しっかりと戻り速攻の失点を減らすことを確認する。そして何よりも絶対に気持ちで負けないことを確かめ合って後半へと臨む。

後半に入っても関大はディフェンスで足がよく動き、経大ボールを幾度も奪取する。そこからの速攻で四回生熊代らが得点し、差を広げる。しかし中盤、退場者が出たのをきっかけに経大の逆襲を浴びる。点差がみるみる詰まり、たまらずタイムアウト。そこでもう一度気持ちで負けないことを確認する。タイムアウト後、主将西塚、三回生金内の気迫のこもったディフェンスで相手ボールを奪取する。攻撃では四回生森、二回生石田が打ち込み押し戻す。終盤かなり苦しんだものの何とか28対26で逃げ切り、3連勝となった。

今日の反省はやはり後半リードを広げた場面(最大7点差)から反撃を許し、自ら苦しい試合としてしまったことである。特に弱気になり、ミスが連鎖していった場面は猛省せねばならない。流れの良い時は何をやってもうまくいく。しかしひとたび流れが悪くなった時にそれを打開する人としての強さが足りない。苦しい場面でこそ人間としての真価が問われるのである。そのために何を為すべきかしっかりと考え、一歩一歩成長してほしい。

逆に良かったところはタイムアウト後の全員の集中力ではないだろうか。特に四回生の気迫は特筆すべきものがあった。だからこそ劣勢を押し返すことができたのだろう。今リーグ、負傷者などで一度も同じメンバーで戦っていない。そんな中、何とか結果が出ているのは四回生がチームを引っ張ってくれているからではないだろうか。試合中、常に声を出し、チームを盛り立ててくれている。それはユニホームを着ている者だけでなくメンバー外の者も同様である。応援でも懸命にチームを鼓舞してくれている。このような姿勢がチームのまとまりを作り出すのである。感謝するとともにこれからもこの姿勢を忘れないでほしい。

過去2戦同様、課題の多い試合ではあったが何とか勝ち切ることができた。これを次につなげたい。そのためにも練習で各人の人間的成長を促したい。苦しい場面でこそ力の発揮できるプレーヤーとなってほしい。しっかりと練習に取り組んでより進化して次戦に臨みたい。

(男子部監督 中川昌幸)