関大生の方へ OB・OGの方へ 高校生の方へ

戦評

平成27年度関西学生秋季リーグ第4戦 対大阪経済大学

秋季リーグ第4戦、相手は大阪経済大学。前節では残り1秒で逆転ゴールを決め、辛くも勝利した関大。その苦闘が物語るように試合内容は決してよくなかった。特にディフェンス面で課題が多く見つかった。そこからは故障が癒え、戻ったメンバーも加わってディフェンス面での連携をテーマに練習に励んできた。その練習での成果が問われる一戦である。

立ち上がり関大は相手のプレスディフェンスにひるまず、三回生恩塚、一回生重岡らがカットインを決め、上々の滑り出しとなる。課題となるディフェンスでは四回生柏木を中心に足がよく動き、相手ボールを奪取する。ピンチの場面では二回生GK出原が好守を見せ、関大ペースが続く。終盤、連続得点を許したものの17対12と5点をリードして前半を折り返す。

ハーフタイム、ディフェンスで全員が連動しているからこそ相手の攻撃を抑えられていること、そしてそのディフェンス面が機能していることがオフェンス面に好影響を及ぼしていることを確認し合う。後半もこの流れを維持することと苦しい時間帯が来たときこそ基本に立ち返り、ディフェンス面の良さを出すことを誓い合って後半へと臨む。

後半に入ってもディフェンスで足がよく動く。二回生永川はアグレッシブなディフェンスから相手ボールを何度もインターセプトする。そこからの速攻で主将西塚、三回生田辺らが着実に得点し、試合の流れを渡さない。終盤まで関大ペースは続き、四回生塩見が放ったシュートがゴールインすると同時にタイムアップ。32対22で関大の勝利となった。

今日の勝因は何といってもディフェンスが効果的に機能したことだろう。これまでの3試合の課題を修正できたことが大きい。今日は全員が気持ちをひとつにし、チームメイトの動きから次の局面を予測することで相手の動きを封じることができた。これがこれまでとの違いである。ただ今日の試合でもディフェンスのすべてがよかったわけではない。今後はこれをベースに修正を加え、より強固なディフェンスをつくりあげていきたい。

またオフェンス面でも前半のプレスディフェンス、後半の6:0(一線)ディフェンスの両方に対応できたことは評価できる。まだ課題の残るプレーはあるが、相手の当たりに負けず、力強くプレーできていることが効を奏している。今後はよりプレーの精度を高め、得点力をより上げていきたい。

ただ先述したようにすべてがよかったわけではない。ルーズボールを取りきれずに失点してしまった場面や相手のディフェンス体形の変更に戸惑い、ミスをおかしてしまった場面などは猛省せねばならない。勝ったからこそ失敗を素直に認め、練習に励んでほしい。そうすることがチームとしての成長へとつながる。頑張ってほしい。

今日の試合は過去3戦から内容面で大きな進歩を見せることができた。喜ぶべきことであるが、まだまだ成長の余地はある。今日の結果に満足することなく、向上心を持ち続けることが重要である。部員全員でそのことを胸に刻み、練習に励んでいきたい。

(男子部監督 中川昌幸)