戦評
平成28年度関西学生春季リーグ第2戦 対京都産業大学
春季リーグ第2戦、相手は京都産業大学。前節、開幕戦を快勝した関大ではあるが、反省点も見受けられた。それをいかに改善することができたかが問われる試合である。また主将恩塚をゼミ合宿で欠くという非常事態にいかにして対処できるか、チームとしてのまとまりが問われる試合となった。
立ち上がり関大はオフェンスでシュートが決まらない。四回生GK衣笠を中心とするディフェンスでは相手オフェンスを跳ね返すもののどうしてもゴールが遠い。10分を経過して0対1で1点ビハインドという試合展開である。この状況を打開したのは二回生センターの重岡、小気味よいミドルシュートを連発し、一気に流れを引き寄せる。またそれに呼応するかのようにこの日初出場の二回生豊田がカットインを決め、加点する。中盤以降は関大のペースとなり、15対8と7点リードして前半を折り返す。
ハーフタイム、中盤以降の良い流れを続けていくことを確認し合って後半へと臨む。
後半に入っても関大ペースは続く。センターディフェンス永川がアグレッシブに動き、再三相手ボールを奪取する。そこからの速攻で四回生田辺、一回生下柳らが得点し、突き放す。中盤以降は次々とメンバーをチェンジしていく。その後も三回生竹内のカットインや三回生植松の速攻などで得点する。守っても二回生GK酒井の7Mスローストップなどもあり、相手に流れを渡さずにタイムアップ。31対22で関大の勝利となった。
今日の試合では恩塚の穴をいかにして埋めるかがカギであったが、豊田が本当によくやってくれた。攻守にわたって初出場とは思えない動きを見せてくれた。彼の日頃の精進が実ったといえよう。これからも頑張ってほしい。
またこのようにフレッシュな面々が活躍することはチームの底上げという面で非常に喜ばしいことである。下級生も自分たちの仲間が活躍することで大きな刺激を受けているだろう。お互いに刺激し合ってチームとして成長してほしい。
ただ勝ったとはいえ、手放しでは喜べない。特に前節に続き、立ち上がりの悪さは深刻である。早急に原因を究明し、ウォーミングアップのやり方など改善するべきところは改善していきたい。そしてしっかりとした準備をして試合に臨んでいきたい。
兎にも角にも開幕2連勝を飾ることができた。内容的には反省点も多いが、2戦連続して登録メンバー全員が試合出場できたことは価値がある。これから難敵と戦っていく上で試合経験が大きな意味を持つだろう。試合経験ができたことで自信にもなり、自分の足りない部分にも気づくことができよう。この経験を自らの成長の糧としてほしい。そしてチーム全員で切磋琢磨しながらレベルアップし、わがチームのモットーである「チーム力」で戦っていきたい。
(男子部監督 中川昌幸)